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②寄宿舎,その実態は?

寄宿舎は、全体に山がちな梨大の敷地の中でも、もっとも眺めのいい場所にあります。南山タワーもくっきり見え、ソウル市内を一望のもとに見渡せる、絶好の場所です。もっとも眺めがいい、ということは、つまり大変な坂道が待っている、ということでもあります。ただの坂道じゃありません。こんな坂道みたことないよ、これって絶壁じゃないの、ぐらいの坂道です。しかも、途中で息を落ち着けられるような、平坦な道は皆無。この坂道を正門から10分少々登り続けると、やっと寄宿舎に到着です。お疲れさま。

なのに、学生は涼しげな顔ですいすいと上っていきます。初めてこの坂を上ったとき、わたしは思わずへなへな笑っちゃいました。これ、毎日登るの?って。でも、この坂道のおかげで、予想外の嬉しい出来事が2つありました。まず、体が締まって健康的になった。その結果、3キロはやせた! 結婚後あれよあれよと7キロ増えた体重が、初めて(苦笑)減りました。もうひとつは、へなへな笑ってたら、前をすいすい歩いていた日本人のおじさんが「あんた、この坂初めてか?」と声を掛けてくれて、お友達になったこと。坂道もなかなか悪くない、なのです。

さて、寄宿舎の規則なのですが、なんと禁煙・禁酒で、ほんとに韓国の女子大生気分に浸れます。門限が午後10時(早い!!!!)。金曜だけはさすがに午後11時(それでも早い!)。余りにも早い門限と、激しい坂道のせいで、思わず結構長い間禁酒生活を送ってしまいました。

また、寄宿舎内に学食があるんですが、これが一食なんと1800W(約180円)! ある日の夕食は、野菜ビビンパプ、白菜キムチ、昆布の揚げたの、スープ、そしてなぜかヤクルト。繊維質が多く、ヘルシーなメニューが多かったのは、さすが女子大というところか。でも、3食の提供時間が厳格に決まっているので、その点は不便。特に夕食の時間が早すぎて、午後5時半~6時半しかサービスしてくれないのはちょっと…それを補うかのように、売店が食堂の脇にあって、お菓子やらアイスを求める学生でよくにぎわっていました。

梨大の寄宿舎は設備が自慢、とは聞いていましたが、実際のところ24時間使い放題のコンピュータルームはあるし(よく固まってて、しかも遅いけどね)、わたしの部屋はシャワー・トイレ・ベッド・机・目覚し時計・冷蔵庫・テレビ完備、そのうえ週に1回の清掃、週に2回のタオル・シーツ交換、といたせり尽くせり。ただし、これは国際館という留学生向けの寄宿舎の、しかも4階・5階エリアだけのこと。同じ国際館でも、3階以下の部屋にはテレビなどはない(注:2003年にテレビは全ての部屋に設置されたとのことです)ということでしたし、さらに国際館に空きがなくて、夏休みで帰省中の学生の部屋を使っていた人などは、部屋にあるのはベッドと机のみ、あとはすべて共同だったといいますから、一口に「寄宿舎」といっても随分住み心地が違ったようです。

寄宿舎の良いところは、食堂などで顔を合わせているうちに、お友達になれること。わたしもそうやって何人か仲良しができましたし、クラスで仲良くなった人が実は寄宿舎住まいだった、なんてこともありました。そうして出来たお友達とは、日本に戻ってきた今でも、メールをやりとりしたり、ごはんを食べに行ったりしています(注:ほんとに,今でも超仲良しです!)。

あ、そうそう、梨大は女子大ですが、語学留学は男性でもOK。大学院レベルだと、専攻によっては男子学生も在籍しているそうですよ。ですから、寄宿舎にも大学構内にも男性がいっぱいウロウロしています。日本の女子大ではあまり考えられない光景ですね。

次回は、語学留学の授業について、です。




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